第23回吠える狸の落語会の案内です。
- 2019/11/01
- 12:12

2019年12月7日(土)第23回吠える狸の落語会 のお知らせです。
たとへば君ガサッと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか 河野裕子
【歌意】たとえば君、ガサッと両手で落葉をすくうように思いきって私をさらって行ってはくれませんか(いつまで態度がはっきりしない男でいるつもりですか)。
「君」は恋愛感情を抱いている男。「私」に対するあなたの気持ちをはっきりして欲しいという思い。受け身の言い方ではあるが、逆に自分の思いを相手にぶつける若い力を感じる。
白馬に乗った王子が「私」をさらうのとは違う。白馬に乗って王子に抱きつき、颯爽と駆けて行くのとは違う。「私」はそんな格好良さを求めているのではない。あたり一面に広がる銀杏の落葉。それを両手を広げてガサッとすくったとき、どれぐらいすくえるだろうか。すくったはずの落葉は両方の腕から次々と零れ落ちる。手元にはほんの数枚の葉しか残らない。しかし、最後に残った数枚の葉が「私」なのだ。全てをすくえることはできないが、すくおうという思いがあれば大切なものは必ず手元に残る。どうか勇気を出して、零れ落ちることを恐れないで、落葉をすくってほしい、私をさらって欲しい、そんな歌である。
アマチュアの落語。最初から最後まで完璧に演じることはできない。そもそも、プロではないのだから、完璧に演じられる噺などない。ただ、アマチュアなりにこの噺をお客様の前で話したいという強い思いがある。落葉をガサッとすくう勇気がある。お客様にお願いしたい。零れ落ちる葉に目を止めるのではなく、手元に残った数枚の葉に注目して欲しい。この人は「これ」を見せたくて、「これ」を伝えたくて高座に上がっている、そんな思いを見て欲しい。
今回は趣向を凝らして「チーム対抗演芸合戦」です。お客様にもお手伝い頂き、どちらが面白いか勝敗を決めようという企画です。ご多忙の折とは存じますが、ぜひご来場いただきますようご案内申し上げます。皆様のお越しを心よりお待ち致しております。
『吠える狸の落語会』メンバー一同
第23回吠える狸の落語会
●日時:2019年12月7日(土) 13:30開場 14:00開演
●整理券の配布は取りやめました。開場時間からご入場いただけます。
●場所:鷹番住区センター 目黒区鷹番三丁目17-20 東急東横線「学芸大学」駅から徒歩5分
●出演(順不同):かたばみ亭安芸、二松亭風林火山、参遊亭小遊、関大亭豆蔵、千壱家舞歌、狐々亭さえの助。
●プロデューサー 不動動坊歌宴
●木戸銭:無料
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