第22回吠える狸の落語会のお知らせ
- 2019/09/07
- 10:44

暦の上では「秋」となりましたが、まだまだ残暑厳しく日中の外出は命の危険すら感じます。エアコンなしでは過ごせない毎日、いかがお過ごしでしょうか。カーエアコンが故障し車窓全開で、この車はオープンカーなんだと自分に言い聞かせている「たぬき連の二松亭ちゃん平」です。
2019年9月16日(月祝)第22回吠える狸の落語会【秋の大内覧会】のお知らせです。
カワセミが冷たき水をくぐるさま思ひつつ食ふ夏夜の豆腐
高野公彦
【歌意】カワセミが小魚を捕えるために冷たい清流をくぐり抜ける様子を思いながら、夏の夜に一人冷奴を食べる。
夏の夜、一人で食事をしている場面。食卓の上には涼しげなガラス製の容器が置かれ、中には冷やされた四角に切った冷奴が入っている。それを箸でつまんで、醤油と薬味で食べる。冷たくさっぱりとした味わいが何ともいえない。冷やされた冷奴を器の中からすくうように箸でつまみ上げる行為からカワセミが冷たい清流にもぐって小魚をとらえるイメージを思い描いている。カワセミが自分自身で、小魚が冷奴。似ても似つかない二つの場面を結びつけるのは想像力。この想像力の新鮮さ、巧みさを味わう歌だ。
落語もお客様の想像力に頼る部分が大きい。どう逆立ちしたって江戸で暮らしていた人々を真似ることはできない。男が女を、女が男を演じることだって無理がある。ただ、芝居のごとく衣装や舞台の演出はないが、言葉遣いや仕草や表情でお客様の想像力に訴える。カワセミが清流をくぐり抜けたときの感覚を、冷奴を食べる仕草で表現する。それが落語。
秋になるとアマチュアの落語の大会がつづきます。それに向けて稽古した噺を聴いていただきます。ご多忙の折とは存じますが、ぜひご来場いただきますようご案内申し上げます。皆様のお越しを心よりお待ち致しております。
『吠える狸の落語会』メンバー一同
第22回吠える狸の落語会【秋の大内覧会】
●日時:2019年9月16日(月祝) 13:30開場 14:00開演 12:30より会場前にて整理券配布
●場所:大森スポーツセンター 地下2F 小ホール 大田区大森本町2-2-5 京急本線「平和島」駅より徒歩6分
●出演(順不同):関大亭豆蔵、参遊亭小遊、狐々亭さえの助、二松亭風林火山、かたばみ亭安芸、千壱夜舞歌、不動坊歌宴
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