fc2ブログ

記事一覧

「平成」最後の吠えたぬ!のお知らせ

世の中や蝶々とまれかくもあれ    
                            西山宗因
 
【句意】
世の中というものは、ともかくなんとかなっていくものだ。
「蝶々とまれ」というように、明るく浮かれて楽しめればよいではないか。


※「とまれ」に「蝶々とまれ」と「とまれかくもあれ」が掛けられている。
「とまれかくもあれ」は「ともかく」の意。

「世の中や」と大上段に構えて見せて、「や」の句切れにより一呼吸おく。
一転、「蝶々とまれ」と子どもの遊びを思わせる言葉で受け、
掛詞を用いて「とまれかくもあれ」と戯れる。その落差が笑いを誘います。

「世の中はどうあろうと、なんとかなるさ」という楽観的な気分と、
「浮かれて楽しもうではないか」という享楽的な雰囲気がよく表れている句です。

西山宗因は江戸時代前期の俳人。
はかない世の中を「憂き世(苦しみの多い世の中)」と表記せず、
「浮き世」と表した近世。
前向きに現実を享楽しようとする近世庶民の世相を基盤に、
この句は詠まれています。落語ファンには親しみやすい句です。

今回の『吠える狸の落語会』は、なんと
「平成」最後の落語会
となります(大上段に構えました)。
もちろん、新しい年号になっても継続しますが、
とりあえず「平成」最後の会です。ここまでやって来られたのも、
ひとえに皆様の温かいご支援、ご愛顧の賜物と心より感謝申し上げます。

「平成」最後の会ということで、狸メンバー一同いつも以上に
気合いが入っております。近世庶民の生活感情を表現した「落語」を、
狸のメンバーで味わってみませんか。

ご多忙の折とは存じますが、ぜひご来場いただきますようご案内申し上げます。
皆様のお越しを心よりお待ち致しております。                                  

『吠える狸の落語会』メンバー一同

201903_500.jpg

スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

たぬき連

Author:たぬき連
社会人落語グループ「たぬき連」です。定期公演「吠える狸の落語会」を自由が丘地区で開催してます。